TANAKENで
働くということ
Project Story_01
医療系大学施設
解体プロジェクト
東京歯科大学の
解体プロジェクトに
参画した4名が見た、
変化していく
TANAKENの姿
地上9階・地下3階、延床面積5000㎡を超える都内医療系大学施設の解体プロジェクトに参画した4名。病院が隣接しているため、さまざまな制約がある中でスムーズに工事を成功させることができたのは、その強力なチームワークがあったからだという。老朽化した建物を解体することで、医療従事者や周辺住民の生活に安全と安心をもたらした。このプロジェクトを経て経験したこと、感じたことをそれぞれの視点から語る。
Member
神澤 繁Shigeru Kamizawa
常務執行役員
営業本部長
安齋 和秋Kazuaki Anzai
施工本部
業務計画推進部長
櫻井 信哉Shinya Sakurai
施工本部
工事第一部 課長
内山 雅子Masako Uchiyama
施工本部
施工サポート室 上級主任
クライアントと
直接対話し、
信頼を得ながら
工事を全うする
- 神澤
- 解体プロジェクトの一連の流れは、まず営業である私と業務計画推進部の安齋さんが協力して見積もりや提案書をつくり、受注を目指すところから始まります。
- 櫻井
- 受注が決まると着工です。安齋さんの立てた計画のもと、施工サポート室の内山さんのバックアップを受けつつ、工事部の私が現場で解体実務を進めていきます。
- 神澤
- 受注前は、図面や資料だけでは分からないことが多いため、時間の許す限り現地調査を重ねて精度の高い見積もりを出せるように心がけています。金額では他社に負けていても、当社の見積もりは正確だからと信頼いただいて受注できたとき、手応えを感じますね。
- 安齋
- 受注後、私は工事の関連書類の作成などを担当します。本件では地下の汚れた空気を外に逃がすため、安全衛生法に係る届出が必要でした。現場で動く人たちの安全を最優先した計画を立てています。
- 内山
- このプロジェクトは医療系大学施設様からの直接依頼で、大手デベロッパーやコンサル会社は入らない。これが公共工事などの大型プロジェクトとの違いですよね。
- 神澤
- そうです。お客様は解体や工事の専門的な知識がないため、できるだけ専門用語を使わず分かりやすい言葉で説明したり、予測される問題を可能な限り事前にお伝えしたりして不安に感じることのないよう努めています。
- 安齋
- この工事で印象深かったのは、屋上にあった大きな看板。あとから増設されたため図面がなく、自分で実際に測量に行きました。もちろん安全対策は万全なので心配はありませんが、高所なので怖いのは怖い(笑)。滅多にない経験だったので、楽しもう!と切り替えて臨みましたね。
- 内山
- 着工後は櫻井さんを中心とした現場の動きが円滑に進むよう、私がサポートしています。資料や提出書類の作成、現場事務所管理など事務業務全般が担当業務です。お客様と直接会話することも多いですね。サポートという立場で正確な事務を行うことで信頼され、お客様や現場の方々から「ありがとう」と言ってもらえるのは嬉しいです。
- 神澤
- 内山さんの働きでお客様にしっかりした会社だと感じていただけるのは、当社のブランドイメージにも直結していますし、いつも感謝しています。
- 櫻井
- そうですね。今回の現場では、手術が行われる時間帯は振動を伴う工事ができませんでした。そこで、振動を含む作業は手術時間外に行う必要があり、段取りを立てるために関係者の方々との打ち合わせや連絡が多数発生しました。内山さんにはその情報共有をサポートいただき、本当に助かりました。チームの連携で遅滞なく工期を終えることができたので、達成感は大きかったです。
「解体業らしくない」
TANAKENが育んできた、
自社の魅力
- 安齋
- 当社の良いところは、たとえば工事計画を立てるとき、いろんな人の視点で異なるアイデアがたくさん出てくることですね。「そういう方法があるのか」と、いつも発見があります。
- 神澤
- みんな、自分がやったことは言いたくなるんでしょうね(笑)。こういう活発な議論が、当社のチームワークにつながっている。今のオフィスに移転して全員がワンフロアにいることも大きいですね。顔を合わせることで自然な情報交換が生まれています。
- 内山
- 櫻井さんのように現場に出ている方は普段オフィスにいませんが、来られたときは必ず声をかけています。逆にこちらが現場に行けば一緒にランチをしたり。
- 櫻井
- そのおかげで、困ったことがあっても抱え込むことなく誰かにすぐ相談できるので心強いです。人柄の良い社員ばかりですよね。
- 安齋
- もうひとつの好きなところは、いつになっても初めてのことに挑戦できることですね。今回のプロジェクトでも、今までの当社ではほぼ実績のない工法にトライすることができました。
- 櫻井
- 飛散防止のための「鳥かご」と呼ばれる工法や、地上の建物を残した状態で地下の解体物を引き上げる工法などですね。私にとっても大きなチャレンジで、貴重な経験になりました。次に同じような現場が出てきたとき、自分が主導して提案していきたいですね。
- 神澤
- 社内外からよく言われるのは「TANAKENは解体業らしくない」ということ。私が入社した20年以上前は、解体業者は作業着でお客様を訪問するのが一般的だったので、スーツを着て訪問するだけで驚かれたものでした。ですが会社が成長していくには、ほかの業界が当たり前にやっていることをやろう、という気持ちで、古い体質をどんどん刷新していった経緯があります。今も私の原点は、前社長の「この業界を変えていきたいんだよね」という言葉です。
- 安齋
- いつの間にか、それが当たり前に思われるようになりましたね。自分たちのやっていることは間違っていなかったし、同業他社との差別化にもなった。
- 内山
- 私も、そういう会社だから続けられていると思います。
人財こそが
最も大切な資産。
相手を尊重し、
自分自身も成長していく
- 内山
- 感じている変化は、やっぱり若い人たちとのコミュニケーションかな。コロナ禍もあり、以前とは会社の行事や飲み会に対するスタンスが変わってきていると思います。前の忘年会はホテルでのフルコースで、フォーマルな場での経験にもなるし、私は大好きなんですが(笑)。
- 安齋
- もちろん参加してくれれば嬉しいですが、強制するものではないので個人に任せていますね。その分、仕事中に意見を聞いたり雑談したり。そういう適度な距離感は、みんな大事にしようとしています。
- 神澤
- 解体は人あってこその事業ですからね。社員一人ひとりの気持ちを尊重する雰囲気は、ずいぶん浸透したように感じます。人を育てるには、大前提として相手との信頼関係がなくてはならない。そのために、日々ふとしたときに声をかける。そうした小さなことの積み重ねなのかなと。
- 櫻井
- 育成に関しては、現場では解体工事施工技士の資格取得という最初のゴールがあるので目標は見えやすいですね。そこに向けて仕事を身につけてもらいますが、相手の理解度に合わせてステップを踏んで教えていくように心がけています。
- 神澤
- その資格を取るには現場の実務経験が必要だけど、営業であっても同じ知識は必要なんです。だからテキストを渡して、OJTの中で読み進めてもらっています。最初は全く分からないんですが、2年もすればだいたい理解できてきますね。この内容と見積もり作成を覚えれば、営業としては一人立ちしたと言えるんじゃないかな。成長の実感は、早い段階から得られると思いますね。
- 安齋
- 人財採用と育成は業務計画推進部にとっても重要課題です。実は、我々のように工事計画の専門部署をつくって人と予算を充てている会社は、業界では珍しい。この強みを伸ばすためにも人を育てて体制を充実させ、より安全で確実な計画づくりを追求していきたいと考えています。
- 神澤
- 私も立場が変わって、今はいち営業としてよりも、会社全体が良い方向に進んでいるか、といった視点に変わってきましたね。私自身の成績ではなく、部下たちを育て、彼らが活躍できるステージをつくっていくことが、今の私に求められている課題だと捉えています。
解体は
ロマンのある仕事。
ともに「誰もが知っている企業」を
目指そう
- 安齋
- 当社が携わるプロジェクトは歴史の長い建物も多く、社会的な意義も深いので純粋に楽しいですね。先日の現場は、私が中学生のとき初めてデートした建物だったりもして。
- 櫻井
- それはドラマチックですね(笑)。私もこれから解体する建物を前に、50年前にここを設計した人はどんなことを考えていたのかなあ…と、歴史に思いを馳せることはありますね。そういうロマンを感じることのできる仕事だと思います。
- 内山
- 真面目なことももちろん大事だけど、細かいことは気にしすぎず適度に力を抜いたり、気軽に人を頼ったりして、自分なりのバランスが取れるようになれば、すごく良い職場だと思いますね。あとはやっぱりやる気と前向きさ、人と関わってチームワークをつくっていこうという意思があることが大切だと思います。
- 安齋
- そうですね。スキルや知識がなくても、丁寧に教えて育てていく懐の深さが当社にはありますから。
- 神澤
- 私なんて前職は予備校の講師ですからね。全くの別業種です。
- 櫻井
- 私も以前は美容師でした。だから、今の自分が建設や解体のことを全く知らなくても、心配は無用です。学部も経歴も関係なく、やりがいを感じられる仕事ですから。
- 神澤
- おかげさまで2023年には全国の解体工事業者で売上ナンバーワンとなり、名実ともに業界のリーディングカンパニーと言えるようになりました。ですが、それもまだ業界内でのことです。これからは外に向けて解体業界のイメージを変革し、「誰もが知っている企業」を目指して、一緒に頑張っていきましょう!