数センチ単位の
仕事に衝撃
大学時代はゴルフ部に所属していて、実は卒業後もゴルフ業界へと進む予定でした。けれど、そのタイミングでコロナ禍となり、所属するはずだったゴルフ場からの内定が取り消しに。急遽エージェント経由で紹介されたのが当社でした。実際のところ、とにかく働かなければならなかったので会社のイメージ云々を気にする余裕もなかったのですが、父が内装業を行っていて建設の世界には興味があったのでスムーズに入社することができました。
入社してすぐに現場へ連れて行ってもらえたのですが、その時は作業の繊細さにとにかくびっくりしました。たとえば40メートル上にある窓枠のサッシを取り外す作業は、機械の先に爪状のアタッチメントをつけて行うのですが、数センチ単位で細かく角度を調整しながら行います。40メートルといえば12,3階分の高さです。解体というとともすると大雑把なイメージで考えがちですが、そんな上の方のものに対して、こんなにも繊細に作業するのかというのは衝撃でした。
よい現場をつくる
「段取り8割・作業2割」
現在私が所属する施工本部工事第一部では、解体工事(再開発工事)現場における施工管理を行っています。具体的には「工程管理」「安全管理」「原価管理」「品質管理」などの内容があり、それぞれ業者の方との打合せ、現場での不安全行動(安全を阻害する可能性のある行動)の注視、作業状況の確認などを行っています。ただ解体工事では毎日のようにさまざまな予期せぬ細かな問題が発生し、工事には非常に多くの施工業者の方が参加されていますので、その都度判断や状況の共有が必要になってきます。
そのため工事を進めていく上で大切なのは、いかにコミュニケーションを円滑にとって、情報を共有していくかです。上から目線の命令口調になって不快感を与えたり、情報を伝え損ねて取り残されたような感覚をおぼえさせてはいけません。安全をしっかり確保しながら考えられる最短解体工期で工程を進めていくために、いつも「段取り8割・作業2割」の気持ちで、作業前からていねいな対話を心がけています。作業を行う協力会社の意見をうかがい、意見がぶつかることがあれば間に入って折り合いをつけます。解体作業はこんなに繊細な仕事なのかと驚いた初心を忘れずに、皆さんからの信頼を得ながら、チームワークを大切にして作業しています。
役員や社長も
気さくに声を
かけてくれる会社
今は入社4年目ですが、まだまだやったことがないことばかりに出会っているような状況で、日々勉強の毎日です。幸い当社は上席者との心理的な距離感が近く、直属の上司だけでなく役員や社長でも顔を合わせれば「竹内くん、最近どう?」と気さくに声をかけてくれる風通しの良い会社です。わからないことがあれば、上司や先輩に気軽に尋ねることができますので、今は周りの力も借りながら、一歩一歩目の前の課題をクリアし、与えられた仕事を全うすることに集中しています。
解体の現場は危険を伴う作業も非常に多いので、自分が段取り一つミスをするだけで工程に狂いが発生したり、あるいは怪我をする人が出たり、最悪の場合はもっと大きな事故も発生してしまうシビアな仕事です。そのため責任感は非常に大きいですし、逆にその責任感を全うできることは大きなやりがいでもあります。現場では日々細かな問題が発生し、何もない日はないぐらいです。けれど、たとえば建屋を解体する順番や作業工程の確認など、協力会社と密に打ち合わせを行うことで、考えられる最短解体工期にて現場を進めています。それもプロフェッショナルとしての醍醐味かなと思います。
働きやすい環境で
家庭を大事に
大学を卒業した際にはコロナの影響で行く先を失ってしまいましたが、縁があって当社へ入社し、安心して働ける環境だったことで早い段階で結婚して子供を持つこともできました。守るものができたおかげで、今まで以上に仕事を頑張れています。
これからは、営業部への転部などを経験しながら違う部署の業務を覚え、いち早く会社にとって有益な人材になることが目標です。工事部の立場とは違った視点も培って、現場やお客様とスムーズにコミュニケーションを取り、固定概念に縛られずに臨機応変に対応できる人材に成長していきたいと想っています。
コンクリートの寿命は50年と言われており、高度経済成長期に建てられた建物は解体を待っています。解体業はこれから先伸びていく業界です。皆さんと一緒に成長しながら、仕事に取り組める日をお待ちしています。